日本植物園協会とは

全国の植物園が集まって出来た団体

植物園というものが本来、学術的な研究が行われる研究機関という意味合いで用いられていた、というのは中々知られていない事実かもしれない。そして現在でも絶滅の一途を辿っている植物はごまんと存在している中で、植物園の成さなければならない役割は数多く存在している。ただそうした研究を行う中では、やはり単独で研究を続けるというよりは同種の研究を行っている団体同士が結びつきを持って、目的こそ違うこともあるかもしれないが最終的な結論と性質を同じくしている機関と共に歩んだほうが効率はいいだろう。植物園を運営している団体がそうした繋がりから作った、日本で植物の研究を全面的にサポートするために創設されたのが『公益法人 日本植物園協会』だ。

この国においても植物園は大学が専用の研究を行うために設立した植物園もあれば、先に紹介したような観光施設としての意味合いが強く出ている植物公園といったような施設と、様々である。前者については関係者以外立ち入り禁止ということもあり、本来なら見れない植物も植栽されている可能性はあるが、そうした貴重な植物の育成については植物園の運営を行っている団体の役目だ。後者は都会に住んでいるとどうしても希薄になりがちな植物との関わりを通じての知識などを養い、将来的に植物というものがどれだけ重要なものなのかを伝播して行く事も一種の目的としている。世界として考えれば植物園は完全に、植物そのものの遺伝子源を管理し、それを国が取り纏めて管轄しているという国家クラスの重要機関という位置づけになっている。

日本でももちろんそうした性質を持っているところはあるが、先の項目でも紹介したように植物園と植物公園はどちらかといえば両方の意味が混同している施設が見られるため、一概に区別することは出来ない部分もある。そういう意味ではややこしいかもしれないが、植物園としての機能を有しているため団体を設立し、国にその活動を認めてもらえばそれだけの資金援助も可能になる。日本ではかなり遅れて誕生した協会ではあるが、活動内容が認められるまでにそう時間を費やすことは無かった。

成り立ちを考察する

この日本植物園協会が誕生したのは意外にも古く、昭和22年にはその礎となっている団体が誕生していた。その前身は『任意団体 日本植物園協会』というモノで、そこから数えると67年近い時間が経過していることになる。その後昭和41年になると『社団法人日本植物園協会』として設立され、昨年には公益社団法人として移行することになった。社団法人として認められる認められるようになった時には、政府が公認する団体として活動することになり、かつては現在の文部科学省の一団体として加入していた時期があるほど実は由緒ある団体でもある。

そう考えると、この団体は高度経済成長期をまざまざと見てきたことになる。つまり、実際に人間の活動によって自然界が汚染と侵食が為されていく姿を当時団体に加入していた人々は抵抗した事は推測できる。結果としては明確な影響を与えるだけの働きは出来なかったという事が分かる、それでも現在までに諦める事無く人と自然が共生できる社会の実現に向けて邁進していることについては、素直に賞賛を送るべきだ。

現在までにこの協会に所属している全国の植物園の数は100以上で、日本に現在存在している植物園が300ヶ所以上ある事を考えれば、その1/3が加入していることになる。先ほども話したとおり、植物園といっても一重にすべてを1つのカテゴリーで括れるほど単純な組織ではない。観光を目的としている、研究目的に植栽しているといったように、様々な理由を持った団体が存在しているからだ。もう少し具体的に分類すると、『大学付属植物園』・『国や地域の植物園』・『私立植物園』・『薬用植物園』といったように分けられる。

分けられるということは、当然ながら分類されている植物園ごとに目的としている研究内容、もしくは団体の主旨は異なっているものだ。かといって植物園としての本懐を逸脱している事は無く、最終的には植物に関する文化の発展、そしてそれに伴いつつも自然界に影響を与えない科学技術の振興、自然環境の保全に貢献する事情を実施していることを目的としているのは、例え協会に加入していなくても共通事項だ。

協会の事業内容

日本植物園協会といっても、加入している団体と同一の行いを普段から行っているわけではなく、この協会にも独自の仕事と言うのものは存在している。とりわけこの協会の主たる事業内容としては、次のような通りだ。

  • 1:植物園及び植物に関する調査・研究ならびに資料収集
  • 2:植物園及び植物に関する教育ならびに普及啓発
  • 3:植物多様性の保全活動
  • 4:植物園に関する支援
  • 5:その他この法人の目的を達するために必要な事業

協会の事業内容としては上記の通りになっており、主に協会のするべき仕事として加入している植物園の支援を行うといったことを、主な目的としている。全国各地の植物園が参加して誕生したこの団体があってこそ、各植物園が運営するのに必要な範囲の支援を求められる。それを果たすのも協会の仕事となっている。

5月4日 緑の日は

自然と親しむことを目的に制定されたG.W.にある『みどりの日』は、この日は日本植物園協会としても理念に通じるものがあるものとして、協会独自に別名『植物園の日』という別称を利用している。この日は植物園を利用してもらって、より多くの人々の植物と親しみを持ってもらい、植物園が日頃から行なっている業務について理解を深めてもらおうとする催し事が開催されている。日本では本来の植物園にある堅苦しい印象はそこまで根付いていないので、それなりに気軽に訪れることは出来るだろう。

それでもやはり学術研究を行っている施設としての色を持っているので、そこを改めて強調しながら植物園の存在意義を改めて認識してもらうことも、大事な目的のひとつだ。近場に植物園があれば訪れてみるのも悪くはない。

植物園の活動がもたらす意義とは

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